【2月26日 AFP】ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)アフガニスタン大統領による、同国ワルダク(Wardak)州からの米特殊部隊の退去要求について、米当局者は25日、この要求が軍司令部にとって「唐突」なものだったことを明らかにした。

 ワルダク州は首都カブール(Kabul)の南西に位置し、旧支配勢力タリバン(Taliban)の活動の温床にもなっている重要州だ。カルザイ大統領の対応について米当局者らは、その真意を測りかねるとした。

 カルザイ大統領は24日発表の声明で、米軍の特殊部隊と行動していたアフガニスタン人らがワルダク州で拷問や殺人を行い、地元住民の反発を招いているため、2週間以内に同部隊を撤退させるよう要求していた。

 米国防総省は、北大西洋条約機構(NATO)が主導する国際治安支援部隊(ISAF)の隊員とアフガニスタン当局からなる特別委員会が、カルザイ大統領が主張する事案について調査を行っていると発表。国防総省のジョージ・リトル(George Little)報道官は、米軍の特殊部隊がワルダク州から撤退するかとの記者からの質問に対し、「議論の結論を推測するには時期尚早」とだけコメントした。(c)AFP