【1月22日 AFP】アルジェリアのアブデルマレク・セラル(Abdelmalek Sellal)首相は21日、同国で発生した人質事件について記者会見し、この事件で死亡した人質は8か国の37人に上り、この他に外国人5人が行方不明になっていることを明らかにした。

 セラル首相は犠牲者の具体的な国籍は明らかにしなかったが、別の当局者が日本人7人、フィリピン人6人、英国人3人、ルーマニア人2人、フランス人1人が死亡したと述べているほか、米政府は21日、米国人3人が死亡したと発表している。

 アルジェリア軍の特殊部隊との戦闘で、武装勢力の29人が死亡し、3人が捕らえられた。武装勢力側はチュニジア人が11人、アルジェリア人が3人、残りはカナダ人、エジプト人、マリ人、ナイジェリア人、モーリタニア人だったという。

 セラル首相はこの襲撃は2か月前から計画されたもので、当初は交渉におよる解決を目指したものの、武装勢力の態度は強硬で、要求してきたイスラム過激派服役囚の釈放は受け入れられないものだったとして同国軍が厳しい対応を取ったことを擁護した。

 アルジェリア南東部イナメナス(In Amenas)の天然ガス施設で発生した今回の事件は、ここ10年ほどで起きた人質事件としては世界で最悪のものとなり、最終的な犠牲者は50人程度になる恐れもあるとみられている。(c)AFP/Abdellah Cheballah