【10月4日 AFP】リビア東部ベンガジ(Benghazi)で米大使らが死亡した米領事館の襲撃事件で、大使の旅行日程など多数の重要書類が事件後もそのまま放置されていることが分かった。立入許可を得て、3日に領事館内部に入った米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)の記者が明らかにした。この襲撃事件では、J・クリストファー・スティーブンス(J. Christopher Stevens)駐リビア米国大使ら4人が死亡している。

 ベンガジの米領事館内に散乱しているという数百枚の書類の一部は、ワシントン・ポストのウェブサイトに掲載された。

 領事館が警備を委託していた「ブルー・マウンテン・リビア(Blue Mountain Libya)」との契約書とみられる書類には、「貴社との契約期間中、従業員に支払われる時給は5.21 LYD(リビア・ディナール)、8時間シフト制」と書かれている。5.21リビア・ディナールは、米ドル換算で約4ドル(約315円)ほど。

 9月11日の襲撃事件で死亡したスティーブンス大使の、同10日から14日までの日程を記した書類もある。

 事件後、領事館は閉鎖されているが、ワシントン・ポスト紙によると略奪者が入り込むことは可能で、多くの書類が持ち去られた可能性もあると指摘している。(c)AFP