【9月24日 AFP】リビア軍は22日、国家機構に属さない民兵組織や武装グループ、個人に対し、首都トリポリ(Tripoli)とその周辺の軍施設や国有地、旧政権関係者の地所から48時間以内に退去するよう命じる最後通告を出した。国営LANA通信が報じた。
 
 リビアでは前年にムアマル・カダフィ(Moamer Kadhafi)大佐が殺害された後も、元武装勢力の数百人が、軍や民間の施設、カダフィ氏の親族らの家屋や敷地の不法占拠を続けている。

 23日には首都トリポリとその近郊で、自主的に退去しなかった勢力を軍の部隊が立ち退かせた。軍はウェブサイトで、トリポリ国際空港(Tripoli International Airport)に通じる高速道路沿いにある軍施設から民兵組織を排除したと発表。この際武器を押収し、逮捕者も出たという。

 現場近くで取材にあたっていたAFP記者は、午前9時(日本時間午後4時)ごろ1分に満たない短時間の銃声を聞いた。軍関係者は後に威嚇射撃の音だと説明した。AFP記者によると、このほかにも同日午後には地中海(Mediterranean)を臨む邸宅数軒を占拠していた武装グループが立ち退かされた。

 高級住宅地レガッタ(Regata)に続く道では、民兵排除に向かう部隊のピックアップトラックの車列が見られた。AFPの記者は遠方から武装した男たちが軍の説得に応じて平穏にレガッタから退去する場面を目撃した。

 排除にあたった部隊の指揮官はAFPの取材に、公共の建物や私有地を不法に占拠している国の管轄下にないグループを、こうした施設から退去させることが自分たちの任務だと語った。軍では、全ての武装勢力の武装解除まで2~3週間を要するとみている。(c)AFP/Imed Lamloum