【8月30日 AFP】発展途上国を中心とする非同盟諸国(Non-Aligned MovementNAM、加盟120カか国・地域)首脳会議(サミット)が2日間の日程で30日、イランの首都テヘラン(Tehran)で開幕した。

 開会式には加盟数の約4分の1にあたる29か国・地域の首脳らが出席し、これについてイラン高官は、同国が世界で重要な位置にあることを示すものと歓迎した。会議には国連の潘基文(パン・キムン、Ban Ki-moon)事務総長も出席した。

■エジプト大統領はシリア情勢でのイランを批判

 会議では、エジプトのムハンマド・モルシ(Mohamed Morsi)大統領が、アサド政権と反体制派が内戦状態に陥っているシリアについて「(反体制派の蜂起は)圧制に抗う」ものであり、「アラブの春(Arab Spring)」の続きだと述べ、アサド政権を支持しているホスト国のイランを批判した。 

 モルシ大統領は、イランの最高指導者アリ・ハメネイ(Ali Khamenei)師とマフムード・アフマディネジャド(Mahmoud Ahmadinejad)大統領を前に「エジプトでの革命は『アラブの春』の礎となった。それはチュニジアの(革命の)数日後に始まり、(エジプトの後には)リビア、そしてイエメンと続いた。そして今、シリアの革命はその抑圧的な政権と戦っている」と述べた。

 さらにモルシ大統領は、「パレスチナとシリアの人々は自由と尊厳、そして人間的な正義を盛んに求めている。流血を止めるため、彼らと共に尽くす用意がエジプトにはある」と続けた。

 エジプト半国営の中東通信(MENA)は、モルシ大統領が演説でシリアに言及した直後、シリアの代表団が退席したと報じている。(c)AFP