【9月7日 AFP】インドの首都ニューデリー(New Delhi)中心部の高等裁判所前で7日、ブリーフケースに隠された爆弾が爆発し、10人が死亡、62人が負傷した。

 爆発があったのは午前10時15分(日本時間午後1時45分)ごろ。警察は、裁判所の受付付近に爆弾が入ったブリーフケースが置かれていたとみている。事件当時、受付には100人を超える人が並んでいた。裁判所にいた人は避難し、警察は一帯を立ち入り禁止にした。救急隊が負傷者を病院に搬送したが、数人は重傷とみられている。

 インドでこの種の事件が起きたのは、ムンバイ(Mumbai)の3か所でほぼ同時に爆発が起きて26人が死亡したことし7月13日以来。ニューデリーでは2008年9月に高級ショッピング街の数か所で起きた爆発で、22人が死亡、100人近くが負傷する事件が起きている。

 インドのマンモハン・シン(Manmohan Singh)首相は、訪問中のバングラデシュの首都ダッカ(Dhaka)で、報道陣を前にインドはテロリズムに屈しないと述べ、攻撃を非難した。

■イスラム武装勢力の犯行か

 インドの国家捜査庁は7日、インドの報道機関に送りつけられた高裁爆破事件の犯行声明とみられる電子メールを調べていると発表した。

 このメールの発信者は、自分たちはイスラム武装勢力、ハラカトゥル・ジハード・アルイスラミ(Harkat-ul-Jihad al-Islami)だと主張している。このグループは南アジアで活発に活動し、これまでにインド国内で起きた攻撃事件とも関連があるとされている。

 このメールは、高裁爆破は自分たちの犯行だと認めるとともに、2001年に起きたインド国会攻撃を共謀したとして2004年に死刑判決を受けたカシミール(Kashmiri)地方出身のムハンマド・アフザル・グル(Mohammed Afzal Guru)死刑囚の判決取り消しを要求し、応じなければ最高裁を含むインドの別の裁判所でも同様の事件を起こすと脅迫している。(c)AFP