【7月18日 AFP】アフガニスタンの旧支配勢力タリバン(Taliban)は18日、ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領の最高顧問だったジャン・ムハンマド・カーン(Jan Mohammad Khan)氏殺害の犯行声明を発表した。デービッド・ペトレアス(David Petraeus)アフガニスタン駐留米軍司令官の退任、そしてアフガニスタン政府への治安権限移譲が始まったばかりのアフガニスタンに暗雲が垂れ込めている。

 南部ウルズガン(Uruzgan)州元知事で、カルザイ大統領の重要な支援者だったカーン氏は、カブール(Kabul)の自宅で襲撃され、銃撃を受けて死亡した。襲撃は18日未明まで4時間に及び、居合わせたウルズガン州の議員も死亡した。アフガニスタン政府によると、襲撃犯は銃で武装した2人組で、銃撃戦の末に2人とも死亡した。この銃撃戦で警察官1人が殉職した。

 アフガニスタンでは12日にも、カルザイ大統領の弟のアフメド・ワリ・カルザイ(Ahmed Wali Karzai)氏が、南部カンダハル(Kandahar)の自宅で友人に発砲され死亡したばかりだった。同氏は、アフガニスタン南部で最大の権力者で、米国にとっても重要な協力者だった。タリバンはアフメド・ワリ・カルザイ氏の殺害についても犯行声明を出している。

 政府高官は「カーン氏は大統領に非常に近い人物だった。アフメド・ワリ・カルザイ氏の死と同じくらい衝撃は大きい」と語った。(c)AFP/Sardar Ahmad

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