【6月8日 AFP】イエメンの首都サヌア(Sanaa)で7日、反体制派の支持者らが、砲撃による負傷の手術のためにサウジアラビアに出国したアリ・アブドラ・サレハ(Ali Abdullah Saleh)大統領の政権復帰の阻止と、大統領権限を引き継ぐ暫定評議会の設置を求めて、サレハ大統領不在中の職務を代行するアブドラボ・マンスール・ハディ(Abdrabuh Mansur Hadi)副大統領の邸宅に向けてデモ行進した。

 デモ行進を終えたあと、デモを率いた「若者革命(Revolution Youth)」は「即時に1年間の政権移行期間を宣言し、暫定評議会を設置することを求める」との声明を発表した。同時に、暫定評議会にはサレハ政権の閣僚を入れないことと、評議会メンバーが後に行われる大統領選後に出馬しないことを要求した。

 その一方で、同国第2の都市、南部タイズ(Taez)では、反体制派と地元部族の武装勢力が市内をほぼ掌握し、政府軍は撤退を強いられている。地元住民によると、市内では2日前から政府側の治安部隊の姿は見られないという。(c)AFP