【3月30日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)大統領は30日、ロシア・モスクワ(Moscow)の通勤時の地下鉄で29日朝に起きた連続自爆攻撃を受け、武装戦闘員による攻撃に立ち向かうために新たな法律を制定する必要があると強く訴えた。

 テレビで演説したメドベージェフ大統領は、「テロリストによる攻撃を防止するための法律を改善することに意識を集中するべきだ」と険しい表情で語った。

 また同大統領は、法執行機関のより効果的な活動、輸送機関や公共施設の安全性の向上、対テロ法令の実施状況の改善に向けた措置をとるべきだと促した。

■自爆攻撃の死者は39人に

 ロシア政府高官によれば、夜にかけて病院で女性が1人死亡したことにより、実行犯2人を除く死者数は39人となった。また、ロシア非常事態省によれば、事件による負傷者は83人に上っている。負傷者にはイスラエル人とフィリピン人が各1人、マレーシア人2人が含まれている。

 事件のあった駅では、犠牲者を追悼する飾り版の下に犠牲者の写真が置かれ悲しみに暮れたモスクワ市民が次々と献花していた。(c)AFP/Alexander Osipovich