【8月3日 AFP】米国防総省は2日、今年7月にイラクで見つかった遺骨が、1991年の湾岸戦争の開戦初日にイラク上空で撃墜されて行方不明になっていた米海軍パイロット、マイケル・スコット・スペイサー(Michael Scott Speicher)大佐のものであることを確認したと発表した。

 スペイサー大佐は1991年1月17日、米海軍機F/A-18ホーネット(F/A-18 Hornet)で「砂漠の嵐作戦(Operation Desert Storm)」に参加中、イラク中西部上空で撃墜された。

 国防総省によるとスペイサー大佐の遺体は墜落現場でベドウィン(遊牧民)によって発見され、埋葬されていた。現地住民から知らせを受けた米海兵隊が今年7月、アンバル(Anbar)州の砂漠にある墓地で人骨を発見し、米国に運んで調べたところ、歯形からスペイサー大佐の遺骨であることが確認された。埋葬に立ち会ったという1人を含む住民らが海兵隊を現場に案内したという。

 スペイサー大佐の行方は長らく不明のままで、一部にはサダム・フセイン(Saddam Hussein)前大統領に拘束されているのではとの見方も出ていた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、「われわれの自由のために尊い犠牲を払ったスペイサー大佐の無私の奉仕を示すものだ」と語った。(c)AFP