【12月17日 AFP】イラク・バグダッド(Baghdad)を電撃訪問した英国のゴードン・ブラウン(Gordon Brown)首相は17日、イラクに駐留する英軍部隊が2009年5月末までに任務を終了し、撤退を開始すると発表した。

 ブラウン首相はイラクのヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)首相との共同記者会見で、「(2009年)5月末、もしくはそれよりも早い時期に任務を終了する」と述べ、その後2か月の間に帰国するとの見解を示した。

 ブラウン首相がイラクを訪問するのは、2007年6月に首相に就任して以来4回目。数日前にジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)米大統領が任期中最後となるイラク訪問で、イラク人ジャーナリストから靴を投げつけられる事件が起きたばかりだ。

 治安は依然として不安定な状態にあり、イラク内務相関係者によると、この日はバグダッドの交通警察本部前で車両爆弾が爆発し、少なくとも8人が死亡した。

 2003年開戦したイラク戦争で、英国は米国の最大の同盟国。現在、英軍兵士約4100人が南部バスラ(Basra)の空軍基地に駐留している。

 イラク内閣で承認された法案では、米軍を除くすべての外国籍軍は5月末までに任務を完了し7月末までに撤退することが求められており、今回の英国政府の決定もこれに沿ったものとなる。(c)AFP/Robin Millard