【9月20日 AFP】インドの首都ニューデリー(New Delhi)で19日、イスラム原理主義勢力の戦闘員と警官の間で1時間にわたって銃撃戦が起き、戦闘員2人と警官1人が死亡した。警察当局は現在、現場から逃走した容疑者2人の捜索を大規模に展開している。

 銃撃戦が起きたのは、ニューデリー南部のイスラム教徒の居住地区Jamia Nagar。情報を得て捜査中の警察官らが迷路のような狭い通りにあるアパートの1室に少なくとも5人の武装した男を発見した。

 警察当局によると、死亡した警官は幹部の1人で、銃弾を受け病院で死亡した。また、容疑者の戦闘員の1人は、現場で逮捕され、現在取調中だという。

 一方、死亡した戦闘員の1人は、「インディアン・ムジャヒディン(Indian Mujahedeen)」を名乗るグループのリーダーで、バシル(Bashir)の偽名も持つアティフ(Atif )容疑者。同容疑者はインド全土で発生した爆発事件とつながりがあるとみられている。

 また警察は19日、銃撃戦の後にニューデリー・テレビ(New Delhi TV)のスタジオの1つで、アティフ容疑者の側近と見られるイスラム教徒のゼ-シャン(Zeeshan)容疑者を逮捕した。同容疑者は銃撃戦の現場から逃走した容疑者2人のうちの1人ではないという。

 テロ対策班の幹部の1人はAFPに対し、この男がグループの声明を制作するためそのスタジオを訪れるとの通報があったと語ったが、スタジオの名前は明らかにしなかった。

「インディアン・ムジャヒディン」は、ニューデリーの込み合うショッピング街で13日に起きた連続爆破事件の犯行声明を出している。この事件では、計22人が死亡し、約100人が負傷。5つの爆弾が爆発し、3つが未然に処理された。(c)AFP/Pratap Chakravarty