【7月9日 AFP】(一部更新、写真追加)トルコのイスタンブール(Istanbul)の米国総領事館付近で9日、身元不明の武装した3人組と治安部隊の銃撃戦が発生し、武装グループ3人と警察官3人が死亡した。トルコ半国営アナトリア(Anatolia)通信が、イスタンブールのMuammer Guler知事の話として伝えた。

 目撃者の1人は地元テレビ局NTVに語ったところでは、午前11時(日本時間午後5時)ごろ、武装した3人組を乗せた白い車が、厳重な警備の敷かれていた米領事館に近づき、警官詰め所に向けて発砲した。

 目撃者によると、治安部隊の応戦で、3人全員が射殺されたとみられるが、銃撃戦により警官1人が現場で死亡、2人が搬送先の病院で死亡した。銃撃戦は約8分間にわたり、警官1人と警察トラックの運転手1人が負傷した。

 アンカラ(Ankara)の米大使館によると、領事館職員に負傷者は出ていない。

 3人組を乗せていた白い車は現場から逃走し、警察では緊急配備を敷いて行方を追っている。

 Ross Wilson駐トルコ米大使は、米国をねらった「明らかなテロ行為だ」と非難した。

 事件の起きた総領事館は、2001年9月11日の米同時多発テロを受けて世界各国の在外公館の警備が強化される中、現在の場所に移転した。

 トルコで最近起きた在外公館を狙った事件としては、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)が自動車爆弾を使ってイスタンブールの英総領事館や英系銀行のHSBCを襲撃した2003年の同時自爆テロがある。(c)AFP