【4月13日 AFP】英国のジャッキー・スミス(Jacqui Smith)内相は、英国警察と治安当局が現在30件のテロ計画を監視中であることを明かした。日曜紙ニューズ・オブ・ザ・ワールド(News of the World)が13日、報じた。

 同紙が掲載したインタビューによると、英治安当局は現在2万2000人の個人、200の犯罪ネットワーク、および30件の具体的なテロ計画を監視しているという。

 スミス内相は英国が直面するテロの脅威は増大していると語り、政府がテロ容疑者の拘置期限を現在の28日から42日に延長する法案成立を目指しているのはこのためだと語った。この法案は野党・保守党(Conservative Party)、や自由民主党(Liberal Democrats)のほか、一部の与党・労働党(Labour Party)議員からも激しい反発を受けている。

 英国は2005年に地下鉄とバスを狙った計4件の自爆テロ事件で52人が死亡している。これ以外にも未然に摘発されたテロ計画があり、現在ロンドンでは、2006年に大西洋路線の航空機を液体爆発物で爆破しようとした8人の裁判が行われている。

 スミス内相はまた、イスラム過激思想と戦う国内のイスラム・コミュニティーの指導者を支援するため、パキスタンから穏健なイスラム教聖職者を招く計画を近く発表すると明らかにした。英国のイスラム教徒の大多数はパキスタン系で、スミス内相は今月パキスタンを訪問していた。(c)AFP