【3月15日 AFP】米国防総省は14日、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)の最高指導者ウサマ・ビンラディン(Osama bin Laden)容疑者の側近ムハンマド・ラヒム(Muhammed Rahim)容疑者の身柄が現在軍の管理下にあると発表した。

 アフガニスタン国籍のラヒム容疑者は、2001年にビンラディン容疑者がアフガニスタン東部の山岳地帯トラボラ(Tora Bora)から逃亡する際も手助けをしたとされる。ビンラディン容疑者が最も信頼していたとされ、指導者の身の回りの世話や物資の調達を行っていた。

 国防総省のブライアン・ホイットマン(Bryan Whitman)報道官は、ラヒム容疑者がそれまで拘束されていたキューバのグアンタナモ(Guantanamo)米軍基地にある収容施設で、米中央情報局(CIA)から米軍の管理下に移されたと述べた。

 CIAのマイケル・ヘイデン(Michael Hayden)長官によると、ラヒム容疑者は2007年半ばに身柄を拘束された後、米国に身柄を移され、これまでCIAの尋問を受けていた。

 ヘイデン長官はCIA職員へのメッセージのなかで、「ラヒム容疑者はテロ対策関係者の間でもっとも最もよく知られたビンラディン容疑者らの世話役であり通訳だった。2001年にアフガニスタン国内のアルカイダの活動拠点が崩壊した後、トラボラに地下拠点を作った際にも活動した。その後、アルカイダがトラボラから逃走した際にも関係した」と述べている。

 ビンラディン容疑者は、トラボラで米軍らの包囲網の中にあると考えられた時期もあったが、結局これをかいくぐり身柄拘束には至らなかった。(c)AFP/Jim Mannion