【1月25日 AFP】ケニアのムワイ・キバキ(Mwai Kibaki)大統領と野党オレンジ民主運動(Orange Democratic MovementODM)のライラ・オディンガ(Raila Odinga)党首は24日、前年12月27日の大統領選の結果をめぐり暴動が発生して以来初めてとなる直接会談を行った。同席した仲介役のコフィ・アナン(Kofi Annan)前国連(UN)事務総長は会談について「非常に希望がもてる」と語った。

 大統領執務室での短い会談を終えたキバキ、オディンガの両氏は、記者団の前で笑顔で握手を交わした。双方とも会談の内容などの詳細については明らかにしなかったものの、これまでに800人近い死者を出している暴動の解決に向けた取り組みを続けていくことを強調した。

 ケニアの危機的状況の収束に向け仲介を主導しているアナン氏は、「事態の平和的解決に向けた最初の1歩が踏み出された。2人の指導者は、公正で永続的なケニアの平和に向けて対話と行動に協力して取り組んでいくことを約束した」と語り、会談を評価した。

 一方、野党オレンジ民主運動は会談終了後まもなく、アナン氏による仲介の成果である今回の会談を利用して自ら政権の正当化を行おうとしているとして、キバキ大統領を非難した。(c)AFP