【12月11日 AFP】ゴードン・ブラウン(Gordon Brown)英首相は10日、前日のイラクに続きアフガニスタンを電撃訪問した。ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領との会談後、駐留英軍基地を訪れたブラウン首相は、多国籍軍はタリバン勢力がアフガニスタンから完全に排除されるまで政府軍を支援していくと明言した。

 同国南部ヘルマンド(Helmand)州では、アフガニスタン軍と英軍合同部隊が、イスラム原理主義反政府組織タリバン(Taliban)が掌握していたムサカラ(Musa Qala)の奪回作戦を展開中だ。

 ムサカラ奪回作戦は同日4日目を迎え、アフガニスタン国防省発表によると合同軍はムサカラ中心部に達し同村をほぼ掌握した。しかし、タリバン勢力はまだ周囲に潜んでいるとみられ、予断を許さない状況だという。

 また、北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)報道官も、ムサカラ奪回の事実を認めた。

 一方、タリバンのYousuf Ahmadi報道官は、ムサカラからの撤退は空爆による一般市民の犠牲を避けるためだったとの声明を発表している。

 ムサカラは2月初旬にタリバン勢力数百人により掌握されていた。(c)AFP