【9月30日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)が、アフガニスタンの首都カブール(Kabul)で29日に発生した同国軍のバスを狙った自爆テロ事件を強く非難するとともに、事件に関与した者を法廷で裁くことを要請した。

 今月の安保理議長を務めるジャンモーリス・リペール(Jean-Maurice Ripert)仏国連大使が発表した声明の中で、安保理メンバーは「9月29日にカブールで多数の死者を出した、軍のバスを狙った自爆攻撃を最も強い文言を用いて非難する」とともに、アフガニスタン当局に対し、「同事件など、アフガニスタン国内で発生したテロ攻撃の実行犯や計画者、資金提供者らを法廷で裁くようあらゆる努力をすること」を要請した。

 同事件は、軍の制服を着用した自爆テロ犯が混雑する時間帯を狙って行ったもので、イスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)が犯行声明を出している。爆破により、タリバンによる攻撃では最悪規模となる死者30人、負傷者30人という多数の犠牲者が出た。

 事件発生の数時間後には、ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)アフガニスタン大統領が「より強力な」テロとの戦いを呼びかけ、同時に、武装勢力側が暴力を放棄すれば協議を行うとの意向を改めて表明した。

 カブールでは、6月にも警察のバスが爆破される事件が発生し、1回の攻撃における死者数としては、タリバン政権が2001年に崩壊して以来最多となる約35人が死亡している。(c)AFP