【9月24日 AFP】アフガニスタンで拉致されていたイタリア人兵士2人が24日、同国西部で展開された北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty OrganizationNATO)主体の国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)の作戦によって救助された。カブール(Kabul)のイタリア大使館などの関係当局が明らかにした。

 同大使館の発表によると、救助された2人は負傷しているという。また、イタリアの通信社ANSAは、同国国防省の話として、2人のうち1人が重傷を負っており、2人ともNATOの病院で手当てを受けていると報じている。

 伊国防省はさらに、ISAFの作戦によって、拉致犯5人が殺害されたことを明らかにしている。

 アフガニスタン当局も救助作戦の決行を確認しているが、詳細については明らかにしなかった。
 
 あるイタリア人外交官は、拉致犯の正体は依然不明だと述べているが、アフガニスタン西部で犯罪捜査を担当するAli Khan Husseinzada警察署長はAFPに対し、イスラム原理主義勢力タリバン(Taliban)の現地司令官が2人を拘束したとの情報が寄せられていると語った。

 一方、タリバンのユスフ・アフマディ(Yousuf Ahmadi)報道官はAFPに対し、イタリア人兵士2人については何も知らないと語っている。タリバンは反政府活動を行っており、7月に発生した韓国人23人の拉致など、複数の拉致事件に関与している。

 現在、約2000人のイタリア人兵士がISAFの一員としてアフガニスタンでの任務についており、地元民と定期的に連絡を取り合いながら復興作業を行うほか、軍事活動にも参加している。

 救助された2人は、22日に西部ヘラート(Herat)州で行方不明になっていた。(c)AFP