【7月1日 AFP】アフガニスタン南部で今週、北大西洋条約機構(North Atlantic Treaty OrganizationNATO)主導の国際治安支援部隊(International Security Assistance ForceISAF)および米軍主導の多国籍軍による作戦により、多数の民間人が犠牲になったことに対し、ハミド・カルザイ(Hamid Karzai)大統領は1日、調査のための委員会を招集した。

 南部へルマンド(Helmand)州の2つの村で27日に行われた空爆について、被害を受けた村の村長らは州政府に対し、村民45人の遺体を発見したと報告したが、確認はとれていないという。

 大統領報道官Karim Rahimi氏はAFPに対し「軍事作戦中に民間人の犠牲者が出たとの報告を受けている。大統領は調査委員会を招集した」と述べた。

 大統領の要請を受け、政府当局者とへルマンド州議員からなる調査団が現地に派遣された。

 米軍主導の多国籍軍は民間人8人の遺体が軍兵士の遺体に混ざって前線で発見されたと発表した一方、州議員らは多数の民間人が死傷したと述べ、両者の主張は対立している。

 外国部隊によるイスラム原理主義組織タリバン(Taliban)掃討作戦による民間人犠牲者の数をめぐる緊張は高まりを見せている。カルザイ大統領は先週、外国部隊を「極端な武力行使だ」として非難した。(c)AFP