【9月3日 AFP】2016年の夏季五輪招致の開催都市決定を1か月後に控えた2日、国際オリンピック委員会(International Olympic CommitteeIOC)が立候補4都市を現地視察した評価報告書を発表した。

 報告書によると、ブラジルのリオデジャネイロ(Rio de Janeiro)と米シカゴ(Chicago)が東京やスペインのマドリード(Madrid)に比べやや高評価を得たようだ。

 東京については、世論の支持率が低い、既存施設の大部分は改修が必要などの課題が指摘された。

 環境に配慮したコンパクトな大会を掲げる石原慎太郎(Shintaro Ishihara)東京都知事は同日、「計画の強みである開催理念や、環境を重視したコンパクトな大会計画、充実した輸送システムや財政力などについて、非常に高く評価された」「東京五輪の実現にさらに近づくことができた」と招致に自信をうかがわせる声明を発表した。

 リオデジャネイロについて招致委員会は、世論支持率が高い、政府が財政保証を行っている、その他スポーツイベントの開催を控え迅速なインフラ整備が期待されるなどの利点を挙げた。一方、高低差の激しい地勢や施設が分散している点が課題として指摘された。

 シカゴについては、財政保証が不十分な点が懸念材料とされた。

 五輪開催地は、来月2日にデンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)のIOC総会で行われるIOC委員による投票で決定される。(c)AFP