【9月30日 AFP】第40回ベルリン・マラソン(40th Berlin Marathon)は29日、ドイツ・ベルリン(Berline)で行われ、男子ではケニアのウィルソン・キプサング(Wilson Kipsang)が2時間3分23秒の世界新記録で優勝を飾った。

 31歳のキプサングは、2年前の同大会(38th Berlin Marathon)でパトリック・マカウ(Patrick Makau、ケニア)が樹立した2時間3分38秒の世界記録を15秒更新した。

 4月のハンブルクマラソン(Hamburg Marathon)でマラソンデビューを飾ったエリウド・キプチョゲ(Eliud Kipchoge)が自己ベストの2時間4分5秒を記録して2位、ジェフリー・キプサング(Geoffrey Kipsang)が2時間6分26秒で3位と、ケニア勢が表彰台を独占した。

 ベルリンでの世界記録更新に照準を合わせてトレーニングを積んできたロンドン五輪銅メダリストのキプサングは、残り10キロメートル地点で先頭集団から抜け出し、最後は一人旅となった。

 先頭集団は29キロメートル地点まで世界記録を狙えるペースを維持していたが、全体のテンポが落ちるとキプサングは独自のレースを展開し、最後の2キロメートルでは世界記録更新に必要なタイムより3秒早いペースでフィニッシュした。

 2011年のフランクフルト・マラソン(30th Frankfurt Marathon)で、マカウに次ぐ世界歴代2位のタイムが自己記録だったキプサングは、優勝した2012年のロンドン・マラソン(32nd London Marathon)に続く新たなタイトルを経歴に加えた。

 ベルリンで世界記録が誕生したのは男女を通じて通算9度目となり、最近10年間の男子だけでも5度目となる。世界記録を保持していたマカウは、膝のけがを理由に2週間前に大会の欠場を表明していた。

 女子では、2011年大会に続いてケニアのフローレンス・キプラガト(Florence Kiplagat)が2時間21分13秒で優勝を飾ったものの、英国のポーラ・ラドクリフ(Paula Radcliffe)が2003年のロンドン・マラソン(London Marathon)でマークした2時間15分25秒の世界記録には約6分及ばなかった。

 2位には2時間22分28秒でシャロン・チェロップ(Sharon Cherop、ケニア)が続き、3位のイリーナ・ミキテンコ(Irina Mikitenko、ドイツ)は2時間24分54秒で40歳以上のマスターズクラスにおける世界記録を更新した。(c)AFP