【7月26日 AFP】サッカーイングランド代表のファビオ・カペッロ(Fabio Capello)監督が25日、フランク・ランパード(Frank Lampard)はインテル(Inter Milan)への移籍話を断り、チェルシー(Chelsea)に留まるべきとの見解を示した。

 かつてチェルシーで監督を務め、インテルの監督に就任したジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)氏が獲得の対象としているランパードは、チェルシーとの契約を1年残しており、自身の今後についての決断をまだ明かしてはいない。そして、カペッロ監督はランパードがチェルシーに留まることがイングランド代表にとって利益となるだろうと考えている。

 選出できる代表選手の幅が少ないカペッロ監督には、ランパードを母国に留めるのにもっともな理由となる。イタリアと比較すればセリエAでは70%の選手がイタリア人だが、イングランド・プレミアリーグでは35%しかイングランド人がいない。

 カペッロ氏は英サン(The Sun)紙に対し「イングランド代表の監督として、ランパードにはイングランドに残ってもらいたい。そうすれば旅することも少なくて済む。私は(イタリア代表監督)のマルチェロ・リッピ(Marcello Lippi)氏よりも、誰よりも困窮している。ウェールズ人選手に、スコットランド人選手、アイルランド人の選手がいる。プレミアリーグでは35%しかイングランド人がいない。イタリアでは72%(がイタリア人)だ」と語っている。

 さらに、カペッロ監督は2010年サッカーW杯(2010 World Cup)での目標である成功を手に入れると同時にイングランド代表監督を退き、一度監督業の第一線から身を引く意向を明かした。「イングランド代表との契約を全うする。私のベンチでの時間は、イングランドでの経験と共に終わりを迎えるだろう。だが、W杯でインパクトを残してからキャリアを終えたいと思っている」と語った。

 また、メジャーリーグサッカー(MLS)に移籍したにもかかわらず、2010年のW杯でもプレー出来る希望をカペッロ監督が与えたデビッド・ベッカム(David Beckham)に対しては、「彼がプレー出来るレベルにいる限り、彼はプレーするだろう」と語っている。(c)AFP