【9月11日 AFP】2014年サッカーW杯ブラジル大会(2014 World Cup)アジア最終予選に臨むイラク代表のジーコ(Zico)監督は、11日に行われる日本戦で30年ぶりの勝利を目指す。

 ジーコ監督は、日本代表の監督として2004年にアジアカップ(Asian Cup)制覇を遂げ、2006年サッカーW杯ドイツ大会(2006 World Cup)にチームを導いた。

 ジーコ監督は、1986年の本大会出場以降は予選敗退が続いているイラクが直面するチャレンジについては十分理解をしている。日本は、マンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)の香川真司(Shinji Kagawa)やCSKAモスクワ(CSKA Moscow)の本田圭佑(Keisuke Honda)を擁し、予選グループBで首位に立っている。

 ジーコ監督は来日した9日に「日本はアジアの超大国の一つで、質が高い。得点できる選手が多いので、その全員に気を配らなければならない」と語った。

 しかし、翌10日にジーコ監督はそれでも日本は無敵ではないとコメントした。

「ウズベキスタンは、アウェイで日本に勝利した。同じことができない理由はない。現代サッカーでは秘密も何もない。奥の手を隠しておくことなどできない。大事なことは持っているものを出し切って、全力で戦うことだ」

■番狂わせとなれば「埼玉の悲劇」か?

 6日に行われた親善試合で日本はハーフナー・マイク(Mike Havenaar)の挙げた得点で辛くもアラブ首長国連邦(UAE)に1-0と勝利したが、香川は不調で前半だけで退いており、この結果にジーコ監督は勇気付けられている。

 また、日本のサポーターが「ドーハの悲劇」として振り返る、1993年10月に行われたW杯予選における両国の唯一の直接対決の結果という歴史が、イラク側に味方している。

 カタールで行われた同試合で、イラクは試合終了間際に2-2の同点に追いつく得点を挙げ、日本は1994年サッカーW杯米国大会出場を逃した。

 両国の最後の対戦は、2-0で日本が勝利した2004年の親善試合となっている。イラクが最後に日本に勝利した試合は、1982年のアジア大会準々決勝までさかのぼる。(c)AFP/Colin Pereira