【6月20日 AFP】サッカー欧州選手権2008(Euro 2008)に出場しているオランダ代表のハリド・ブラールズ(Khalid Boulahrouz)の娘Anissaちゃんが生まれて間もなく亡くなり、「ブラールズは悲しみに暮れている」と、オランダサッカー協会(Dutch Football FederationKNVB)が19日に発表した。

 オランダのジャーナリストに向けて送られたKNVBの文書には「我々はショックで愕然とした」と記されていた。

 オランダ代表のマルコ・ファンバステン(Marco Van Basten)監督は、「ハリド(・ブラールズ)は非常に辛い経験の中にあり、我々は彼の助けになることがあれば何でもする」と語るとともに、「彼は(現地21日に行なわれる準々決勝の)ロシア戦に集中したいと望んでいる」と明かし、グループリーグの全試合に出場していたブラールズがオランダ代表に帯同することを付け加えた。

 ブラールズは、妊娠5か月のSadia夫人の様態が急変したため、18日の代表練習を急遽切り上げてローザンヌ(Lausanne)の病院へと急行した。またチームメイトの数名もブラールズとSadia夫人の支えになるため病院に帯同したという。

 ブラールズは葬儀準備のため代表が宿泊するホテルを出る許可が下りている。

 オランダ代表のゴールキーパー、エドウィン・ファン・デル・サール(Edwin Van Der Sar)は「彼の家族はここにはいない。だから彼のためにも我々が彼の側にいてあげるべきだと思う。ハリド(・ブラールズ)は非常に強い人間だ」と会見で語った。

 KNVBは選手とSadia夫人に敬意を払い、今回行なわれた会見は取材記者の人数を減らした上で、ファンバステン監督と主将のファン・デル・サールの2名だけを出席させ、通常よりも短い時間のものだった。(c)AFP