【5月28日 AFP】サッカーイタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)がロベルト・マンチーニ(Roberto Mancini)監督を解任したことが報道されたことで、以前から予測されていたチェルシー(Chelsea)を率いていたジョゼ・モウリーニョ(Jose Mourinho)氏の監督業への復帰が確実となった。

 イタリアのANSA通信は、マンチーニ監督とマッシモ・モラッティ(Massimo Moratti)会長との間で25分間の話し合いが行われ、そこでリーグ3連覇を達成したにもかかわらずクラブからもはや必要とされていないとことが伝えられたと報じている。また、同通信は2007年の9月にチェルシーの監督を解任されてから、地元ポルトガルで長い間待たされているモウリーニョ氏がその後任に名前が挙げられるだろうとしている。

 しかしながら、マンチーニ監督の代理人であるGiorgio De Giorgis氏は、同監督の国内レベルでの大いに成功した期間が終わりを迎えたことをほぼ確信しているとしつつも、ANSAに対し「何も知らないんだ。ロベルトと座って落ち着いて話すことも出来ていない。終わったかって?事実上そうらしい。ただ、私はそれの裏づけは出来ないんだ」と語り、決定的と認めることは出来ないとした。

 2004年にFCポルト(FC Porto)を欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League)で優勝に導き、その後巨額が投じられたチェルシーでイングランド・プレミアリーグ2連覇を達成し、自身を「特別な存在」と語るモウリーニョ氏の監督就任は安く上がることも無いし、2012年までクラブとの契約の残るマンチーニはクラブを去る意思も無い。

 マンチーニ監督はセリエA3連覇を達成したが、欧州チャンピオンズリーグではチームを勝ち残らせることが出来なかった。しかしながら3度のリーグ優勝うち、1度目の優勝は八百長事件による他チームの勝ち点剥奪により達成したものであり、2度目もまたそれに関する勝ち点剥奪や降格に助けられたものであり、3度目の優勝だけが対等な条件の中での優勝だった。

 De Giorgis氏は「彼(マンチーニ)はどこにも出るつもりは無かったが、もし解任が本当であればそれは純粋なクラブによる決定だ。今朝(27日)まで彼はずいぶん落ち着いていた。新聞でモウリーニョのインテル監督への就任について記事を読んだ時、我々は疑問が出始めた」と語り、マンチーニ監督の解任は大きな衝撃となるだろうと語った。(c)AFP