【4月24日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ2012-13(UEFA Champions League 2012-13)は23日、準決勝第1戦が行われ、バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)が4-0でFCバルセロナ(FC Barcelona)に先勝し、4年間で3度目となる決勝進出に王手をかけた。

 FCバルセロナにとっては、1997-98シーズンのグループリーグでディナモ・キエフ(Dynamo Kiev)に0-4で敗れて以来となる、欧州カップ戦での大差の敗戦となった。

 バイエルンはトーマス・ミュラー(Thomas Mueller)が前後半にそれぞれ1ゴールずつを決めてバルセロナに大きな痛手を負わせた他、マリオ・ゴメス(Mario Gomez)とアリエン・ロッベン(Arjen Robben)が得点を挙げ、5月1日に敵地カンプ・ノウ(Camp Nou)で行われる第2戦を前に大きなアドバンテージを手にした。

 バイエルンは様々な出来事があった1日の最後に、圧巻のパフォーマンスを披露した。

 この日、バイエルンはライバルのボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)からドイツ代表のホープ、マリオ・ゲッツェ(Mario Goetze)を3700万ユーロ(約48億円)とも言われる移籍金で獲得することを発表した。

 続けて、3月に脱税疑惑の持ち上がったウリ・ヘーネス(Uli Hoeness)会長が、警察の家宅捜索の末に逮捕され、その後に保釈されていたことが報じられた。そのヘーネス会長はアリアンツ・アレーナ・スタジアム(Allianz Arena Stadium)に姿を現し、バイエルンの圧勝劇を目撃した。

 今月初めにハムストリングを痛めたリオネル・メッシ(Lionel Messi)がFCバルセロナの先発に名を連ねたが、世界年間最優秀選手「FIFAバロンドール(FIFA Ballon d'Or)」の本来のパフォーマンスからはほど遠かった。

 バイエルンは試合序盤のPKのアピールが認められなかったものの、前半24分にロッベンのCKからCBボンフィム・ダンテ(Dante Bonfim Costa Santos)が折り返し、最後はミュラーが頭で押し込んで先制した。

 ダンテは守備でもチームを救い、先制点の5分後にはペドロ・ロドリゲス・レデスマ(Pedro Rodriguez Ledesma)の右からの折り返しがファーサイドのメッシに向かうところでつま先にボールを当て、ピンチを防いだ。

 バイエルンは後半4分、ロッベンのCKからダニエル・アルヴェス(Daniel Alves)との競り合いを制したミュラーが折り返すと、中央のゴメスがボレーで合わせ、ここ3試合で6点目となるゴールを決めてリードを広げた。バルセロナは再びCKに対処することができなかった。

 さらにバイエルンは同28分、この日バルセロナ守備陣に脅威を与え続けていたロッベンがドリブルでジョルディ・アルバ(Jordi Alba)をかわし、角度のないところからGKビクトル・バルデス(Victor Valdes)の脇を抜いて3点目を挙げた。バルセロナの選手は、アルバに対して体をぶつけたミュラーのプレーにファウルがあったと主審に抗議したが認められなかった。

 バルセロナの守備が崩壊する中、バイエルンは同37分、リベリのパスから左サイドのデヴィッド・アラバ(David Alaba)が抜け出し、低いボールで中央に折り返すと、ミュラーが詰めて自身2得点目を挙げた。

 大きなアドバンテージを得たバイエルンだが、カンプ・ノウでの試合が簡単なものでないことは分かっている。バイエルンは2008-09シーズンのチャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2008-09)準々決勝第1戦では敵地でバルセロナに0-4で敗れ、2戦合計1-5で敗退している。(c)AFP/Ryland JAMES