【9月8日 AFP】7日投開票のオーストラリア下院選(定数150、任期3年)は、トニー・アボット(Tony Abbott)自由党党首(55)が率いる野党・保守連合(自由党・国民党)が圧勝し、オーストラリアは6年ぶりに政権交代することになった。

 選挙管理委員会が開票率90%を超えた時点で発表した獲得議席は保守連合が90議席、労働党が55議席で、保守連合が圧倒的勝利を収めた。アボット氏は首相に就任する。

 元カトリックの神父見習いで、ボクシングを愛好する君主制主義者でもあるアボット氏はシドニー(Sydney)の高級ホテルで勝利を宣言し、集まった支持者らを前に「有能で信頼できる内閣を作る」と述べた。

 今年6月に行われた労働党の党首選でケビン・ラッド(Kevin Rudd )首相はジュリア・ギラード(Julia Gillard)前首相を破って3年ぶりに首相に返り咲いたが、アボット氏はこの時の労働党の内紛を効果的に利用した。

 一方のラッド首相は、ブリスベーン(Brisbane)のクリケット競技場の会議室で支持者らを前に敗北を認めるとともに、労働党の党首を辞任する意向を示した。(c)AFP/Martin Parry