【8月1日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)政権は31日、何百万もの米国の通話記録の収集を許可している裁判所命令の機密指定を解除、公開した。

 議会での圧力が高まる中、ジェームズ・コール(James Cole)司法副長官は上院司法委員会(Senate Judiciary Committee)で、新たに機密解除された裁判所命令は、米通信大手ベライゾン(Verizon)などから入手した通話データを政府がどのように使用できるかを詳細に規定していると述べた。 「政府が記録へのアクセスや使用を許される条件は、国家情報長官(Director of National IntelligenceDNI)が本日機密解除し、公開した詳細な裁判所命令で網羅されている」

 この命令は外国情報活動監視裁判所(Foreign Intelligence Surveillance Court)によるもので、「捜査対象の電話番号が特定のテロ組織に関連しているとの合理的に明確な疑惑があるならば、政府はそのデータを捜索することができる」と定めている。また、補足説明には、「電話のメタデータには、具体的な通話内容、加入者または利用者の氏名、住所、財務情報は含まれない」と明記されている。

 今回の命令は、ジェームズ・クラッパー(James Clapper)国家情報長官が「文書の公開が公共の利益に資すると判断」し、同長官事務所が機密解除した3通の機密文書のうちのひとつ。(c)AFP/Michael MATHES