【7月30日 AFP】中国の国営英字紙チャイナ・デーリー(China Daily)は30日、中国政府が近日中の日中首脳会談の開催について否定したと報じた。これに先立ち訪中した飯島勲(Isao Iijima)内閣官房参与は、日中首脳会談が開催される見通しを示していた。

 アジア1、2の経済大国である中国と日本は、東シナ海(East China Sea)の尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島、Diaoyu Islands)の領有権をめぐり緊張状態が続いている。

 北京(Beijing)を訪問した飯島参与は28日、日中首脳会談が「そう遠くない時期に開かれる」との見通しを示していた。また翌日には安倍晋三(Shinzo Abe)首相も日中首脳会談の実現に期待を表明した。

 だが、中国当局のある高官は、チャイナ・デーリーに対し、「飯島氏が28日に記者団に語ったことは事実ではなく、日本の国内政治における必要性に基づいてねつ造されたものだ」と述べた。同紙はまた、飯島氏が中国政府当局者と面会しておらず、日中双方が首脳会談について話し合った事実もないとしながら、「中国政府は、近日中の日中首脳会談の可能性について否定した」と伝えた。

 また、中国外務省の洪磊(Hong Lei)報道官はオンラインで声明を発表し、「(飯島氏は)私の知る限り、中国で公務を行っておらず、飯島氏に接触した中国政府高官もいない」と述べた。(c)AFP