【6月3日 AFP】マフムード・アッバス(Mahmud Abbas)パレスチナ自治政府議長は2日、新首相にナジャフ大学(Al-Najah University)のラミ・ハムダラ(Rami Hamdallah)学長を指名し、政府組閣にあたるよう要請した。ヨルダン川西岸地区ナブルス(Nablus)の大学で学長を務めるハムダラ氏(54)はAFPに対し、新政府樹立の要請を引き受けたことを明らかにした。

 経済政策をめぐりアッバス議長と折り合いがつかず、4月13日に辞任したサラム・ファイヤド(Salam Fayyad)前首相の後継者選びは、その締切期日直前での決着となった。

 アッバス議長率いるファタハ(Fatah)に所属し、中央選挙管理委員会(Central Election Commission)事務局長とパレスチナ証券取引所(Palestinian Stock Exchange)代表を務めたハムダラ氏は、「数日で新政府が組閣されるだろう」と述べ、「ほとんどの現職閣僚は留任するが、新しい財務大臣を迎え入れるつもり」とした。

 ヨルダン川西岸北部のトルカレム(Tulkarem)近くのアナブタ(Anabta)出身のハムダラ氏は、英ランカスター大学(Lancaster University)で応用言語学の博士号を取得している。

 アッバス議長は4月27日、和平プロセスが遅れているファタハ党とイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が、統一政府樹立に向けた協議を開始したことを明らかにしている。(c)AFP/Nasser ABU BAKR