【6月3日 AFP】(写真追加)チャック・ヘーゲル(Chuck Hagel)米国防長官は2日、シンガポールのチャンギ(Changi)海軍基地に配備されている米海軍の沿海域戦闘艦(Littoral Combat ShipLCS)「フリーダム(USS Freedom)」を訪れた。
 
 フリーダムは、米海軍が総計370億ドル(約3兆7000億円)で建造を計画している沿海域戦闘艦52隻の最初の船で、4月中旬に同艦初の配備のためシンガポールに到着した。最終的には4隻の沿海域戦闘艦が、アジア太平洋地域における米軍のリバランス(再編成)の一環として、チャンギ海軍基地に配備される。米西海岸から艦船を展開させるために必要な2週間の船旅をなくすことによって、同地域における米軍のプレゼンスを強化するのが目的だ。

 ヘーゲル長官はフリーダムの船橋から「諸君は今ここで歴史を作っている。アジア太平洋地域におけるわが国のパートナーシップで諸君が果たす役割の重要性は、どれだけ強調しても強調しすぎることはない」と述べて乗組員を激励した。

 全長120メートルのフリーダムは、特定の任務に合わせて各種装備モジュールと乗組員を、ブロック玩具「レゴ(Lego)」で作った模型のように柔軟に取り換えることができる全く新しいタイプの艦船だ。現在、同艦は東南アジアでの任務のための「水上戦闘」モジュールとして、ヘリコプター1機と30ミリ機関砲2門、高速の艦載艇2隻を装備している。

 フリーダムは、朝鮮半島の緊張が高まり、一部の東南アジア諸国と領有権問題を抱えている中国が南シナ海で公然と海軍力を誇示する中、配備された。(c)AFP/Mathieu RABECHAULT