【5月23日 AFP】インターネット上で女性とみだらな写真を交換していた事実が発覚して米下院議員を辞職したアンソニー・ウィーナー(Anthony Weiner)氏(48)が22日、11月のニューヨーク(New York)市長選に出馬する意向を表明した。ウィーナー氏は2分間の動画メッセージの中で「過去に大きな過ちを犯したが、そこから学んだこともある」と述べ、2度目のチャンスを与えて欲しいと有権者に訴えている。

 動画は、ごく普通の家庭的な男性としてのウィーナー氏のイメージを強調すると同時に、ニューヨーク市内で長く教師をしていた母親と弁護士として活躍してきた父親を紹介することによって、同市に深いルーツを持つこともアピールしている。

 妻でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)前国務長官を支えた側近の1人、フマ・アベディン(Huma Abedin)さんも登場し、ウィーナー氏に寄り添って愛情深いまなざしで夫を見つめつつ「アンソニーほどこの街を良くしようと努力する人はいない」などと語る。スキャンダル発覚直後に生まれた幼い息子の映像も、短いが含まれている。

 ニューヨーク州選出下院議員だったウィーナー氏はかつて、マイケル・ブルームバーグ(Michael Bloomberg)ニューヨーク市長の有力後継候補と目されていた。しかし2011年、マイクロブログのツイッター(Twitter)上で不適切な画像をやり取りしていたとのスキャンダルが発覚した。

 ウィーナー氏は当初、自分のツイッター・アカウントがハッキングされたと主張し、問題の画像を送信したのは自分ではないとしていた。だが最終的に、面識のない複数の女性と数年にわたり携帯メールやツイッターでみだらなやりとりを繰り返していたことを認め、議員辞職に追い込まれた。

 ウィーナー氏は先月、ツイッターを再開。夫妻で米ニューヨーク・タイムズ・マガジン(New York Times Magazine)の表紙を飾り、長文記事の中で政界へのカムバックをほのめかしていた。

 現在3期目を務めるブルームバーグ市長は12月に任期を終える。次期市長選には既に多くの立候補者が名乗りを上げているが、世論調査によれば現時点での最有力候補はクリスティン・クイン(Christine Quinn)市議会議長だ。クイン氏が当選すれば、ニューヨーク市初の女性市長であるだけでなく、初めて同性愛者であることを公言する同市市長が誕生することになる。(c)AFP/Brigitte Dusseau