【5月14日 AFP】パキスタンで11日に行われた歴史的な国民議会選挙で次期首相の座を確実にしたナワズ・シャリフ(Nawaz Sharif)元首相(63)は13日、ラホール(Lahore)郊外にあるシャリフ家の邸宅で外国人記者団と会見し、インドと米国との関係強化を誓った。

シャリフ氏率いる中道右派の最大野党パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派(Pakistan Muslim League-NawazPML-N)は、一般有権者が公選する国会議員(下院)の定数272議席のうち130を獲得する見込み。軍事クーデターで首相の座を退いた後、短期間収監されていたこともあるシャリフ元首相は、14年ぶりに驚異の返り咲きを果たすことになる。

 バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は、米国はパキスタンと「対等なパートナーとして」連携していく用意があると述べ、新政権樹立を歓迎。シャリフ元首相はその数時間後に行われた会見で、米軍と北大西洋条約機構(NATO)の部隊のアフガニスタン撤退に対する「全面協力」を約束した。

 さらにシャリフ氏は、核開発でライバル関係にあるインドに対しても友好的な姿勢を見せ、インドのマンモハン・シン(Manmohan Singh)首相を自らの首相就任式に是非招待したいとした。シン首相は12日、シャリフ氏を祝福すると共に、関係改善への期待を表明していた。

 新議会の招集は、選挙管理委員会が選挙結果を確定してから3週間以内に行われる。(c)AFP/Damon Wake