【10月15日 AFP】フィリピンで15日、40年間武装闘争を続けてきた反政府武装勢力「モロ・イスラム解放戦線(Moro Islamic Liberation FrontMILF)」とフィリピン政府が、紛争終結に向け、和平の枠組み合意文書に署名した。

 枠組み合意は、最終的な和平合意を2016年までに達成することを目標としている。マニラ(Manila)の大統領府で式典が開かれ、ベニグノ・アキノ(Benigno Aquino)同国大統領とムラド・エブラヒム(Murad Ebrahim)MILF議長が署名に立ち会った。

 枠組みのもとで、MILFは、自らが故郷とする同国南部ミンダナオ(Mindanao)島に独立国家を樹立する闘争を中止することの見返りとして、同島に新たに発足される自治区において強い権力と富を得ることになる。

 1万2000人の勢力を持つMILFは1970年代以降、ミンダナオ島の独立または自治を求めて闘争を続けてきた。MILFは、キリスト教徒のスペイン人が16世紀にやってくる以前、スルタンが統治するイスラム教国だったとして、同島を「祖国」とみなしている。(c)AFP