【10月15日 AFP】モーリタニアのモハメド・ウルド・アブドルアジズ(Mohamed Ould Abdel Aziz)大統領(55)は14日、銃弾による傷の治療のため、仏パリ(Paris)近郊の病院に入院した。モーリタニア政府は、同大統領が13日に負傷した理由について「軍部隊が誤って発砲した銃弾を受けた」ためと説明し、負傷の程度は「軽傷」だと発表している。

 パリ南方のオルリー空港(Orly Airport)に到着したアブドルアジズ大統領は、直ちにパリ近郊ペルシー(Percy)の病院に搬送された。

 パリでの治療に先立ち、アブドルアジズ大統領は13日、首都ヌアクショット(Nouakchott)市内の軍病院で銃弾を摘出する手術を受けた。大統領は手術後、病院のベッドからテレビに出演して手術は成功したと語ったが、その血色は悪かった。

 アブドルアジズ大統領は以前から、モーリタニア国内で国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)系のイスラム原理主義武装グループの標的にされてきた。

 ハムディ・ウルド・マジューブ(Hamdi Ould Mahjoub)渉外・国会担当相は、13日の発砲事件がモーリタニアの政治に影響を与えることはないと報道陣に語った。

 アブドルアジズ大統領が入院したペルシーの病院は、パレスチナ解放機構(PLO)の故ヤセル・アラファト(Yasser Arafat)議長が2011年11月に死去するまで入院していたことで知られる。(c)AFP