【9月28日 AFP】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は27日、米ニューヨーク(New York)で開かれている国連総会で演説し、イランの核兵器保持へとつながる同国のウラン濃縮活動を止めさせるために、超えてはならない「一線」を国際社会が示すべきだと訴えた。

 演説のなかでネタニヤフ首相は、「すでにもう遅すぎるくらいだが」と前置きしたうえで、「イランの核兵器保持を阻止する唯一の平和的な手段は、同国の核兵器開発計画に対して容認できる一線を明確に示すことだ」と主張。またこの「一線」は、核兵器の開発で大きな意味を持つウラン濃縮活動に敷くべきとした。

 さらにネタニヤフ首相は、核兵器に見立てたイラストを用いてイランのウラン濃縮活動を説明。すでに核兵器製造に足る70%の過程まで進んでいるとし、濃縮を阻止すべき部分に実際に赤色のペンで「一線」を引いてみせた。

 イスラエルはイランの核兵器開発を阻止する手段としての軍事攻撃の可能性は否定しているが、イランの核開発計画を止めさせるよう国際社会に強く求めてきた。一方のイランは核兵器の開発はしていないと否定している。(c)AFP/Jonah Mandel