【9月24日 AFP】スーダンと南スーダンの大統領は23日夜、エチオピアの首都アディスアベバ(Addis Ababa)で、2時間にわたって首脳会談を行った。

 スーダンのオマル・ハッサン・アハメド・バシル(Omar Hassan Ahmed al-Bashir)大統領と、南スーダンのサルバ・キール・マヤルディ(Salva Kiir Mayardit)大統領は深夜零時ごろ会談を中断し、その後友好的に会話する姿を見せた。会談はエチオピアのハイレマリアム・デザレン(Hailemariam Desalegn)首相が仲介して24日朝に再開するとみられている。

 交渉では両国間の紛争の火種になっているアビエイ(Abyei)の帰属などの領土問題や、非武装地帯の設置など主な議題になっている。

 両国の協議は、南スーダンが独立した2011年7月の数か月前からアフリカ連合(African Union)の仲介で行われている。南スーダン代表団のアティフ・キール(Atif Kiir)報道官は「意見の隔たりはあるがわれわれはそれを縮めようとしており、合意できると希望を持っている」と語った。

 非武装地帯の設置は、スーダンの南コルドファン(South Kordofan)州と青ナイル(Blue Nile)州の武装勢力への南スーダンからの支援を断ち切ることにもつながる。この地域の武装勢力を一掃しようとしているスーダン政府は、南スーダンが内戦時代に協力関係にあった武装勢力を支援していると非難している。

 これまでに繰り返された協議で両国は合意に達していない。しかし国連安全保障理事会(UN Security Council)が制裁を科す可能性がある上、今回の首脳会談で両大統領が問題解決に積極的な姿勢を見せたことから、双方の代表団からは先行きを楽観視する声が聞かれた。

 南スーダン独立の時点で未解決だった多くの問題を解決するために国連が両国大統領に与えた期限は22日に切れた。3月に南スーダン軍がスーダンの油田地帯ヘグリグ(Heglig)を一時的に奪い、スーダンがこれに空爆で応じたことを受けて、国連はこの期限を設定していた。(c)AFP/Peter Martell