【7月10日 AFP】ベネズエラのウゴ・チャベス(Hugo Chavez)大統領(57)は9日、自身が患っていたがんは完治しており、10月の大統領選に向けた激しい戦いの障害となる健康上の制約はないと宣言した。

 チャベス大統領は記者会見で、がんは治ったのかとの記者の質問に対し「(がんは)ない。完全にない」と断言した。「こうしてここに立ち、日々体調が良くなっていくのを感じられることを神に感謝している。『健康上の制約』という言葉が選挙活動の(障害となる)要因にはならないと確信している」

 がんを公表してから1年余りが経つが、大統領は病気に打ち勝つため「大変な節制」を行ってきたと話している。最後の放射線治療を行ったのは2か月前だという。

 チャベス大統領は前年6月以降、がん性腫瘍を骨盤から摘出する手術を2回行っているが、具体的な発症部位やがんの種類は公表されていない。

 大統領は以前にも1度がんの完治を宣言したが、後に再発したことを認め、キューバで治療を受けることを明らかにしていた。手術を行った後、キューバの首都ハバナ(Havana)で複数回の化学療法と放射線療法を受けている。

 10月7日の大統領選を前に、チャベス大統領は野党の統一候補エンリケ・カプリレス(Henrique Capriles)氏との熾烈な戦いへの準備を進めている。(c)AFP/Ramon Sahmkow