【6月26日 AFP】ギリシャの新内閣で財務相に指名されたバシリオス・ラパノス(Vassilis Rapanos)氏(65)は25日、健康上の理由で財務相就任を辞退した。

 ギリシャ最大の銀行、ギリシャ・ナショナル銀行(National Bank of Greece)の取締役会議長を務めるラパノス氏は、17日投開票の議会再選挙後の組閣で21日に財務相に指名されたが、就任宣誓が予定されていた22日に腹痛や目まいなどを訴えて病院に運ばれていた。

 新内閣の閣僚の中でラパノス氏だけは正式に就任宣誓をしておらず、前内閣のゲオルゲ・ザニアス(George Zanias)財務相が引き続き職務を行っている。

 ギリシャの新内閣は閣僚の健康問題が相次いでおり、アントニオ・サマラス(Antonis Samaras)首相も目の手術を受け、医師の指示に従って28~29日に開かれる欧州連合(EU)首脳会議の欠席を決めている。

 このため、政府関係者はカロロス・パプリアス(Carolos Papoulias)大統領(83)がEU首脳会議に出席しなければならないかもしれないと話している。パプリアス大統領は外相経験者。ギリシャの大統領は儀礼的なポストで、通常はハイレベルの外交に直接関与することはない。(c)AFP/Dario Thuburn