【5月12日 AFP】中国の人権活動家、陳光誠(Chen Guangcheng)氏(40)は11日、地元政府当局者が陳氏のおいの自宅に侵入した際に、ナイフで反撃したとして、おいが殺人の疑いで拘束されていると明かした。だが、実際は死者は出なかったという。

 当局は、先月に軟禁されていた自宅から脱出した陳氏の捜索のため、4月27日に山東(Shandong)省にある陳氏のおいの自宅に侵入した。おいの弁護士らは、地元政府当局者1人が重傷を負ったものの、他の2人は軽傷で、死者は1人も出ていないとしている。

 陳氏によると、当局はおいに殺人罪で逮捕状を出した。陳氏は北京(Beijing)市内の病院でAFPの電話取材に応じ、「これは非道で、まったくもって理不尽だ」と話した。陳氏はこの病院で、自宅軟禁から脱出した際に負った傷を治療している。

 陳氏は「約10人の当局者がドアをぶち抜き、私を探して家に侵入した。私を探すことができなかった彼らは家にいた者を殴り始めた。おいはこん棒で頭を殴られたため、ナイフで自分の身を守ったまでだ」と説明した。(c)AFP/Robert Saiget