【4月3日 AFP】国連(UN)とアラブ連盟のシリア特使であるコフィ・アナン(Kofi Annan)前国連事務総長は2日、シリア政府が反体制派の拠点となっている都市からの軍部隊の撤退を速やかに開始し、4月10日までに完了させることに同意したと述べた。米国のスーザン・ライス(Susan Rice)国連大使が同日、反体制派弾圧が続くシリア情勢に関する国連安全保障理事会(UN Security Council)の会合後、記者団に明らかにした。

 シリアのバッシャール・ジャファリ(Bashar Jaafari)国連大使は、アナン特使とシリア政府との間で、4月10日を期限とすることが合意されたことを確認した。ただ国連当局者らによると、アナン特使は安保理の会合で、停戦の実現には依然として何の進展もみられないと話したという。

 西側諸国はシリアが本当に新たな約束を履行するか疑っている。ライス国連大使は、「これまでの経験を踏まえるとわれわれは懐疑的になり、今後数日で暴力が停止に向かうどころか激化するのではないかと懸念している。そうならないことを願っている」と述べた。(c)AFP