【3月20日 AFP】ロシア政府は19日、シリア政府軍の猛烈な攻撃を受けている反体制派の拠点地域で人道支援活動を行うため、赤十字国際委員会(International Committee of the Red CrossICRC)が求めている1日2時間の停戦の実施を受け入れるよう、シリア政府と反体制派の双方に呼びかけた。

 ICRCのヤコブ・ケレンバーガー(Jakob Kellenberger)委員長は、モスクワ(Moscow)で約1時間半にわたってロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相と会談した。

 その後ロシア外務省は「ICRCが負傷者や避難すべき市民と接触できるよう、ロシア政府とICRCはシリア政府と武装グループの双方に、人道目的の停戦を毎日実施することで速やかに合意するよう求める」との声明を発表した。

 これについて米国務省のビクトリア・ヌーランド(Victoria Nuland)報道官は、ロシア政府が出したコメントは「良いステップ」で、「ロシアの姿勢に進歩がみられる」と歓迎した。

 ロシアと中国はこれまで2度にわたり国連安保理(UN Security Council)で拒否権を行使し、対シリア決議の採択を妨げてきた。(c)AFP