【11月30日 AFP】イランの首都テヘラン(Tehran)で29日、英国の対イラン経済制裁に抗議するデモ隊が英大使館と大使館関連施設を襲撃した。この事件を機に、イランと西側の間の緊張は一層高まっている。

 AFP記者とイランメディアによると、数百人の群衆は2つの建物に侵入し、排除しようとする警官隊を押しのけて、室内を荒らしたり書類を盗んだりした。

 国営ファルス(Fars)通信によると、市内北部の大使館関連施設では英外交官6人が孤立したが、約2時間後、警察の介入により脱出した。

 英国は前週、イランの核開発疑惑をめぐり、米国とカナダとともに新たな制裁措置を発表。イランの金融部門との関係をすべて断ち切ると明言した。これに対し、イラン議会は28日、英国大使を2週間以内に国外追放する法案を可決した。英国政府は、イラン外務省が大使の国外追放に踏み切った場合には「断固とした」対応をとると警告している。(c)AFP

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