【11月14日 AFP】イタリアのジョルジョ・ナポリターノ(Giorgio Napolitano)大統領は13日、シルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)首相の辞表提出をうけ、次期首相にマリオ・モンティ(Mario Monti)元欧州委員(68)を指名した。

 モンティ氏は新首相指名後の記者会見で、「イタリアは、欧州連合(EU)の弱者ではなく、再び、そしてこれまで以上に強き存在とならなければならない。イタリアは、かつて設立に関わったEUの主役であるべきだ」と訴えた。また、緊急を要する事態から迅速に抜け出すと言明。イタリアが一致団結して取り組めば、こうした事態を克服できると主張した。

 モンティ氏は、数時間におよぶ協議を経て新首相に指名された。数日内にも新閣僚が発表される見通し。新内閣の正式な発足は、議会での信任投票後となる。

 ナポリターノ大統領は、信任投票は今週末にも行われる見込みだと述べ、主要政党がモンティ新首相を支持しているため、信任は確実だと自信を示した。 

 モンティ氏は、欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会(European Commission)の委員時代に、域内市場での適正競争推進に取り組み、米マイクロソフト(Microsoft)やゼネラル・エレクトリック(General ElectricGE)の活動の一部を、独占禁止法違反とみなしたこともある。

 EU首脳も13日、モンティ氏の新首相指名を歓迎する声明を発表している。(c)AFP/Dario Thuburn

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