【8月19日 AFP】米国のバラク・オバマ(Barack Obama)大統領は18日、シリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領に退陣を要求した。

 オバマ大統領は、「われわれはアサド大統領に、民主化を主導しないのであれば退陣せよと繰り返し訴えてきた。彼は民主化を主導していない。シリア国民のためにも、アサド大統領が退陣すべき時が来た」とする声明を出した。同国でチュニジアとエジプトの反体制デモに触発された民主化要求デモが3月中旬に始まって以来、オバマ大統領が同大統領に明確な退陣要求を突きつけたのは今回が初めて。

 大統領はさらに、シリア政府にデモ隊の武力弾圧をやめるよう一層の圧力をかけるため、米国内のシリア政府資産の凍結やシリアからの石油・ガスの輸入を停止するなどの新たな制裁措置を発動した。

 この声明の直後には、ニコラ・サルコジ(Nicolas Sarkozy)仏大統領、アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相、デービッド・キャメロン(David Cameron)英首相も退陣を求める共同声明を発表。欧州連合(EU)も「アサド氏は大統領としての正当性を完全に失った」と退陣を求めた。

 国連(UN)は、シリア政権が人道に対する罪に問われる可能性があると警告した。(c)AFP/Olivier Knox and Joseph Krauss