【10月20日 AFP】時事通信(Jiji Press)は20日、中国の漁業行政当局の話として、中国が14日に再び尖閣諸島(Senkaku Islands、中国名:釣魚島)沖に向けて漁業監視船を派遣したと報じた。「中国漁民の合法権益」を保護する目的だという。

 同日の読売新聞(Yomiuri Shimbun)も、漁業監視船3隻が14日に尖閣沖に派遣されたとの中国紙の報道を伝えた。

 9月に同諸島沖で起きた中国漁船衝突事件をめぐっては、中国側は経済、外交の両面から強硬な圧力をかけ続け、9月23日に漁業監視船2隻を尖閣沖に派遣していたが、日本が中国人船長を釈放した後の今月6日未明までに2隻とも尖閣沖を離れていた。

 今月上旬にベルギー・ブリュッセル(Brussels)で開かれたアジア欧州会議(Asia-Europe MeetingASEM)に出席した日中両首脳が両国関係を改善していくことで一致していたが、その後も両国では抗議デモが続き、特に中国では16~18日の3日間連続して、複数の都市で大規模なデモが起きていた。

 複数の日本の当局者によると日中両国は、今月下旬にベトナムのハノイ(Hanoi)で開かれる東アジアサミットでの日中首脳会談実現に向けて調整を進めている。(c)AFP