【5月11日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は10日、引退するジョン・ポール・スティーブンズ(John Paul Stevens)連邦最高裁判事の後任として、「先駆的な」法学者として知られる、エリーナ・ケーガン(Elena Kagan)氏を指名した。オバマ氏は、保守的な人選が多い最高裁判事の指名に、これまで以上に米国らしさを反映させる姿勢を示した。

 ケーガン氏は、前年に初のヒスパニック系として最高裁判事に就任したソニア・ソトマイヨール(Sonia Sotomayor)氏に続き、オバマ大統領が指名した2人目の女性最高裁判事となる。上院で承認されれば、米最高裁判事は、9人中3人が女性になる。

 また、ケーガン氏は判事経験がないが、最高裁判事に判事経験がない人物が就任するのは40年ぶりとなる。

 民主党は、ケーガン氏を「切れ者」だと評し、終身制である最高裁判事として申し分ないとしている。一方、共和党はケーガン氏の指名を「サプライズ」人事だとし、判事経験がないことや政治的理由で法を曲げる可能性があるとして、入念な審査を行っていく構えを示している。(c)AFP/Stephen Collinson