【4月3日 AFP】バラク・オバマ(Barack Obama)米大統領は2日、米CBSテレビに対し、米国は国際社会と協調してイランの核開発に対する圧力を強めていくと述べた。

「私は以前からいかなる選択肢も排除しないと言ってきた。今後もイラン側の反応をつぶさに見守り、徐々に圧力を強めていくつもりだ。ただしこれは国際社会の協調のもとで行っていく。これにより、われわれは一層強い立場をとることができる」(オバマ大統領)

 これに先立ちオバマ大統領は、大統領専用機の中から中国の胡錦涛(Hu Jintao)国家主席と電話で会談し、イランの核開発を阻む国際的な取り組みに中国も加わるよう要請した。

 一方、イランの核交渉責任者サイード・ジャリリ(Saeed Jalili)最高安全保障委員会(SNSC)事務局長は2日、北京(Beijing)で楊潔チ(Yang Jiechi)外相らと会談した。会談後ジャリリ氏は、イランに対する「脅迫」を西側諸国は止めるべきだと述べるとともに、中国はテヘランの立場に関心を示したと述べた。

 これについて中国外交部は2日、楊外相が「中国はイランの核問題を対話と交渉を通じて解決するため、各当事者に外交努力の強化と柔軟な対応を求める」と述べたと発表した。

 中国は、国連安保理常任理事国5か国とドイツ(P5+1)のなかで、イランに対する追加制裁に最も消極的な国だった。しかし胡錦涛国家主席は4月12~13日に米ワシントンD.C.(Washington D.C.)で開かれる核安全保障サミットに出席することを決め、米国はこれを歓迎している。イランの核開発問題は米国が各国と行う2国間協議で取り上げられると見られている。(c)AFP/Jo Biddle