【3月28日 AFP】米国で反民主党、反増税を掲げる保守派の支持組織連合「ティー・パーティー・エキスプレス(Tea Party Express)」が27日、2008年米大統領選挙で共和党の副大統領候補だったサラ・ペイリン(Sarah Palin)前アラスカ(Alaska)州知事を迎えたネバダ(Nevada)州での集会を皮切りに、3週間で44都市をまわる全米バスツアーを開始した。

「サーチライトの対決」と銘打たれた幕開けイベントが行われたのは、民主党の重鎮、ハリー・リード(Harry Reid)上院院内総務の地元ネバダ州ラスベガス(Las Vegas)、砂漠に近い街サーチライト(Searchlight)郊外。

 米国で現在、最も人気の高い保守派政治家の1人、ペイリン氏は「リード氏には引退を」と保守派の有権者に呼び掛け、「オバマ(大統領)、リード、ペロシ(下院議長)が率いる、『大きな政府』の大きな赤字、無駄づかいの時は終わった」と述べた。またギャンブルの都ラスベガスにひっかけ、民主党の政策を「バクチですらない、ただのゴミ」と批判を続けた。

 主催者発表の参加者数1万人を確かめるすべはないが、砂漠の中にあるサーチライトにつながる4車線の高速道路はまれにみる大渋滞。米国旗を掲げる数百台が連なり、数日前に成立したオバマ政権肝入りの医療保険改革法案を批判し、「オバマケア、医療の社会化はあなたを殺す」といったスローガンもみられた。

 ティー・パーティー・エキスプレスの全国ツアーは、米国の確定申告の提出期限である4月15日、首都ワシントンD.C.(Washington D.C.)入りにクライマックスを置いている。(c)AFP